国債投資とは、国が発行する債券に投資することです。
国債投資には、安全性が高く、元本保証されるというメリットがありますが、一方で、収益性が低く、インフレやデフォルトのリスクもあるというデメリットもあります。
この記事では、国債投資のメリットとデメリットについて、具体的な例を挙げながら解説します。また、国債投資の戦略や注意点についても紹介します。
国債投資に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
国債投資のメリットとは
国債投資のメリットは、次の3つです。
安全性が高い
国債投資の最大のメリットは、安全性が高いということです。
国債は、国が発行している債券なので、国が破綻しない限りは、満期時に額面金額で償還されます。
また、国債は法律で優先的に償還されることが定められているので、他の債権者よりも優先的に返済されることが保証されています。
そのため、国債投資は、元本割れのリスクが低く、安定した運用ができるといえます。
元本保証される
国債投資のもう一つのメリットは、元本保証されるということです。
国債は、額面金額で償還されるので、元本が減ることはありません。
例えば、1万円の国債を購入した場合、満期時には1万円が戻ってきます。
その間に受け取る利子も含めれば、1万円以上の収益が得られることになります。
これは、株式やFXなどの投資商品とは大きく異なります。株式やFXは、価格変動によって元本が減る可能性があります。
例えば、1万円の株を購入した場合、株価が下がれば、1万円以下になってしまいます。
そのため、元本保証される国債投資は、安心感があります。
税制優遇がある
国債投資のもう一つのメリットは、税制優遇があるということです。
国債の利子は、所得税の源泉徴収がありません。
つまり、利子を受け取ったときに税金を払う必要がありません。また、国債の譲渡益は、譲渡所得として課税されますが、譲渡所得の控除額があります。
例えば、個人向け国債の場合、譲渡益が20万円以下であれば、譲渡所得の控除額が20万円となります。
つまり、譲渡益が20万円以下であれば、譲渡益に対する税金はかかりません。
このように、国債投資は、税金の負担が軽減されるというメリットがあります。
国債投資のデメリットとは
国債投資のデメリットは、次の3つです。
収益性が低い
国債投資の最大のデメリットは、収益性が低いということです。
国債は、安全性が高い反面、利回りが低いです。
2024年1月時点での利率は、固定3年が0.01%、固定5年が0.01%、変動10年が0.25%となっています。
これは、預金や投資信託などの他の金融商品と比べても低い水準です。
また、国債の利回りは、市場の金利に影響されます。市場の金利が低下すれば、国債の利回りも低下します。
そのため、国債投資は、短期的に大きな利益を生むことができないといえます。
インフレで目減りするリスク
国債投資のもう一つのデメリットは、インフレで目減りするリスクがあるということです。
インフレとは、物価が上昇することです。
インフレが起こると、お金の価値が下がります。
例えば、今1万円で買えるものが、来年は1万円では買えなくなるということです。
国債は、額面金額で償還されるので、インフレが起こると、国債の実質的な価値が下がります。
例えば、1万円の国債を購入した場合、満期時には1万円が戻ってきますが、その1万円で買えるものが減ってしまいます。
そのため、国債投資は、インフレで目減りするリスクがあります。
デフォルトの可能性
国債投資のもう一つのデメリットは、デフォルトの可能性があるということです。
デフォルトとは、国債を発行している国が、元本や利息を支払えなくなることです。
国債は、国が発行している債券なので、国の信用に依存しています。
しかし、どんな国であっても、経済的に破綻するリスクがないとは言えません。
例えば、ギリシャやアルゼンチンなどは、過去に国債のデフォルトを経験しています。
日本国債がデフォルトするリスクは極めて低いと考えられますが、絶対に安全とは言い切れません。
そのため、国債投資は、デフォルトの可能性があるというリスクがあります。
まとめ
国債投資は、安全性が高く、元本保証されるというメリットがありますが、一方で、収益性が低く、インフレやデフォルトのリスクもあるというデメリットもあります。
国債投資をする場合は、メリットとデメリットをしっかりと理解した上で、自分の目的やリスク許容度に合わせて、適切な投資戦略を立てることが大切です。