新興国とは、経済が発展途上にある国や地域のことで、今後の経済成長が期待できます。
しかし、新興国に投資するには、先進国とは異なるリスクや注意点もあります。
この記事では、新興国投資のメリットとデメリット、主な国の特徴、トレンドと展望について解説します。
新興国投資のメリット
新興国投資のメリットは以下の通りです。
高い経済成長率
新興国は先進国よりもGDP成長率が高く、将来的な株価上昇による高リターンが期待できます。
特に、インドやASEANなどは人口増加やインフラ整備などで成長性が高いとされています¹²。
分散投資の効果
新興国は先進国とは異なる経済構造や市場動向を持っているため、先進国株式や債券と相関が低いと言われています。
新興国に投資することで、ポートフォリオの分散効果を高めることができます。
新興国投資のデメリット
高い価格変動
新興国は先進国と比べて経済や政治が不安定な傾向にあり、市場の規模も小さいため、価格変動が大きくなりやすいです。
特に、為替リスクやコモディティ価格の変動には注意が必要です。
情報不足
新興国には馴染みのない国や企業も多く、情報が少ない場合があります。
また、情報の信頼性や透明性も低い場合があります。
新興国に投資するには、十分な情報収集と分析が必要です。
主な国の特徴
ブラジル
南米最大の経済規模を持つ国で、石油や鉄鉱石などの一次産品が輸出の主力です。
コロナ対策に批判が多いものの、経済は一部回復しており、通貨も底堅く推移しています。
ロシア
石油や天然ガスなどの鉱物製品が輸出の約3分の2を占めており、エネルギー価格の変動に影響を受けやすい国です。
政治的な緊張や制裁のリスクもありますが、外貨準備高が豊富で財政赤字も小さいため、通貨は安定しています。
インド
世界第2位の人口を持ち、IT産業などのサービス業が成長を牽引している国です。
モディ政権による改革やインフラ投資が進んでおり、高い経済成長率が維持されています。
インフレ率も低下傾向にあり、中央銀行は利下げを開始しました。
インドについてはこちらの記事から!
中国
世界第2位の経済大国で、製造業や消費市場が発達している国です。
しかし、香港やウイグル、台湾問題などの政治的な対立や、米国との経済摩擦の影響で、経済成長が鈍化傾向にあります。
また、環境問題や人口減少などの課題も抱えています。
インドネシア
東南アジア最大の経済規模を持ち、人口も多い国です。
資源や農産物の輸出が盛んで、内需も強いです。
コロナ禍で経済が落ち込みましたが、ワクチン接種が進んでおり、景気回復が期待されています。
トレンドと展望
ワクチン普及による景気回復
新型コロナウイルスのワクチン接種が進むことで、新興国の景気回復が加速すると見込まれています。
特に、観光やサービス業などが重要な役割を果たす国では、需要の回復が大きくなると予想されます。
米ドル安による資金流入
米国の金融緩和や利下げにより、米ドル安が進むと予想されています。
これは新興国にとって有利な環境であり、新興国株式や債券への資金流入が増えると見込まれています。
中国の安定成長への転換
中国は、高速成長から安定成長への転換を目指しており、環境や社会の課題にも取り組んでいます。
これは、中国の経済の質の向上や持続可能性の向上につながると考えられますが、同時に成長率の低下や構造調整の痛みも伴う可能性があります。
中国の動向は、新興国全体に影響を与えるため、注視する必要があります。
まとめ
新興国投資は、高いリターンと分散効果を期待できる一方で、高いリスクや情報不足にも注意が必要です。
新興国には、それぞれに特徴や課題を持つ国があり、国の選別が重要です。
また、新興国のトレンドや展望にも目を向けることが大切です。
新興国投資に興味のある方は、以下の投資信託やETFをチェックしてみてください。
これらは、新興国の株式や債券に幅広く分散投資することができる商品です。
ただし、投資にはリスクが伴うことを忘れないでください。
自分の目的やリスク許容度に合った商品を選ぶことが大切です。